大原孝治氏の考える現場第一主義
ドン・キホーテといえば、ジャンルを問わずに様々な商品を取り扱っていて、さらにその価格がリーズナブルなものであるというのが魅力になっています。すでに日本では400店舗以上を開店しており、日本人だけでなく海外からの観光客が買い物をする場所として定番になっています。食品から日用品に化粧品、おもちゃまで揃えられないものはないという総合小売店として人気があります。中国や東南アジアからの観光客は、日本で爆買いと呼ばれる買い方をしています。しかしその爆買いも一時に比べ少し下火になってきたことから、ドン・キホーテを含めて小売店の売上が下がるのではないかと考えられました。実際、他の小売店や免税店は売り上げが下がってきていますが、ドン・キホーテの売上は下がっていません。その理由として大原孝治氏は現場第一主義を掲げています。
ドン・キホーテは全国でチェーン展開をしていますから、商品の陳列方法などは共通しています。ただそれぞれの店舗によって周辺の環境や客層も異なります。オフィス街に近いところに、若いものが好むような商品を陳列しても売り上げが上がらないのは当然です。
大原孝治氏は、小売業というのは小売りの積み重ねが全体の売上げにつながると考えているため、サービスは全店共通のものですが取り扱う商品はそれぞれの現場に任せています。その手法がうまくいったこともあり、売り上げは下がることがなく、年間売上高は8千億円を超えるほどになっています。